排水桝に木の根が入った時の対処|原因と予防・業者に頼む目安

排水桝に木の根が入った時の対処と予防、業者に頼む目安を解説する記事のアイキャッチ

当サイトの記事は、編集部が市町村の下水道の案内や国民生活センターなど公的機関の公開情報を調べて独自に執筆しています。排水設備の基準や管理の区分、指定工事店の制度は市町村によって違うことがあるため、最新の情報はお住まいの市町村の下水道の担当窓口で確認してください。

久しぶりに庭の桝のふたを開けたら、中に細い根がびっしり伸びていた。最近お風呂やトイレの流れが悪いのは、もしかしてこれのせい?そんな不安を感じている方も多いはずです。

結論から言うと、排水桝の木の根は、桝の中に見えている分なら自分で切り取れます。ただ、管の奥まで根が回っている時は、業者に任せるのが近道です。

この記事を読むと、根が入る原因と、自分でできる範囲、業者に頼む目安、これからの予防のしかたが分かります。

目次

排水桝に木の根が入るのはなぜ?

先に結論

樹木の根は、宅地内の桝や下水道管の隙間から入り込みます。入り込んだ根が中で広がると、流れをさまたげて詰まりの原因になります。

『ふたも閉まっているのに、どこから入るの?』と不思議に思いますよね。

仙台市の案内では、樹木の根が宅地内の桝や下水道管の隙間に入り込み、詰まりの原因になるとされています。桝と管のつなぎ目や、ひびのような小さなすき間が入口になるんです。

入り込んだ根は、桝や管の中で広がっていきます。最初は細い根でも、気づかないうちに管の中で網のように広がっていることもあります。

根が入りやすい桝の条件

根が入りやすいかどうかは、桝のまわりの様子でおおよその見当がつきます。自分の家の桝に当てはまるか、見てみてください。

条件なぜ気をつけたいか見ておくこと
桝や管の近くに木や生け垣がある根が伸びてくる範囲に桝がある木と桝の距離
桝の壁やつなぎ目にひび・すき間がある根の入口になるふたを開けて壁と底を見る
長い間ふたを開けていない根が入っても気づけない最後に点検した時期
桝の上に物を置いている・土で埋まっている点検できず、変化に気づけない桝のまわりの状態
公共ますの近くに植栽がある公共ますにも根が入るおそれ公共ますのまわり

仙台市も、公共ますへの樹木の根の侵入を避けるよう呼びかけています。公共ますのまわりに木がある家は、そちらも気にかけておきましょう。

排水桝の継ぎ目やひびのすき間から木の根が入り込み、管の中に広がっていく様子と、根が入りやすい条件を示した図解

自分で切れるのはどこまで?根の量で判断する

桝の中に見えている根は自分で切れる

神戸市の案内では、木の根ははさみで切り取るとされています。手の届く範囲の、桝の中に見えている根なら自分で対処できます。

ここが大事なところです。根の量と場所で、自分でやるか任せるかを分けてみました。

根の様子考えられる状態判定やること
桝の中に細い根が少し見える入り始めの段階自分で対処できるはさみで切り取り、流れを確かめる
桝の中に根がたまり、水が少したまる桝の中で根が広がっている自分で対処できることもある見える根を切って、流れが戻るか見る
根を切っても水が引かない管の中にも根が回っている任せる業者に管の中の根の除去を相談する
管の入口が根でふさがっている管の奥まで根が詰まっている任せる業者に相談する
桝が割れて根が入り込んでいる桝そのものの傷み任せる市の指定工事店に相談する
桝の中の根を切る手順
  1. ゴム手袋をして、根が見えている桝のふたを開ける
  2. はさみや剪定ばさみで、手の届く範囲の根を切る
  3. 切った根をスコップなどで引き上げ、袋に入れる
  4. 家の中の水を流して、次の桝へ流れていくか確かめる
  5. ふたを元どおり閉め、根を見つけたことをメモしておく

作業は2人でやると楽ですよ。外の人が「流していいよ」と声をかけ、家の中の人が水を出す、という分担がおすすめです。

無理をしないこと

深い桝に腕を入れたり、身を乗り出して奥の根を引き抜こうとしたりするのはやめておきましょう。管の中の根を無理に引っぱると、管を傷めてしまうこともあります。

切った後に見ておくこと

根を切って流れが戻ったら、ひとまず安心です。ただ、根がどこから入ってきたかは、この時に確かめておきましょう。

桝の壁やつなぎ目にひびやすき間がないか、根がどの方向から伸びてきているかを見ておきます。写真を撮っておくと、次に点検した時に比べやすいですよ。

根が入ってきた方向に木があれば、その木が原因と考えられます。次の点検は少し早めにして、また伸びてきていないか見ておくと安心です。

詰まり全般の自分での直し方は排水桝のつまりを自分で直す方法で紹介しています。

管の奥まで根が回っている時のサイン

「切っても流れない」「何度も詰まる」は奥のサイン

桝の中の根を切ったのに流れが戻らない、すぐにまた根が出てくる。こんな時は、桝より先の管の中に根が広がっていることが考えられます。

『桝の根は全部切ったのに…』とがっかりすることもありますよね。

桝の中で見えるのは、根のほんの一部のことがあります。次のサインが1つでもあれば、管の中を業者に見てもらうのが安心です。

管の奥の根を疑うサイン
  • 桝の中の根を切っても、桝の水が引かない
  • 切ってしばらくすると、また同じ桝に根が出てくる
  • 台所・風呂・トイレなど複数の水回りの流れが悪い
  • 下流の桝は空なのに、上流の桝に水がたまっている
  • 桝のまわりの地面がいつも湿っている

先に公共ますを見ておく

詰まりがどこにあるか分からない時は、公共ますのふたも開けて見ておきましょう。仙台市の案内では、公共ますに汚水がたまっていれば公共下水道の詰まり、たまっていなければ宅地内の詰まりと見分けられるとされています。

自分で業者を手配した後で原因が公共下水道だと分かっても、業者の費用は自己負担になります(仙台市)。順番を守るだけで、余計な出費を防げるんです。

業者の作業はどう違う?高圧洗浄・根の切断・管の入れ替え

根の量と、桝や管の傷み具合で作業が変わる

業者の作業は、管の中の汚れや細い根を洗い流す作業、根を切って取り除く作業、傷んだ桝や管を入れ替える工事に分かれます。どれになるかは、管の中の様子しだいです。

仙台市の案内では、木の根の除去には多額の費用がかかり、個人負担になる場合があるとされています。どんな作業になりそうかを知っておくと、見積もりの説明も分かりやすくなります。

作業どんな時に提案されやすいか頼む時に確かめること
高圧洗浄管の中の汚れや、細い根を洗い流したい時どの桝からどの桝までの管を洗うか
根の切断・除去管の中に根が広がっている時どの範囲の根を取るか、取った後の確かめ方
桝や管の入れ替え桝が割れている・管が傷んで根が入り続ける時工事の範囲、市の指定工事店かどうか

『全部入れ替えないとだめなのかな…』と不安になるかもしれませんね。

入れ替えになるかどうかは、管の中の様子を見ないと決められません。どの作業が必要なのか、なぜ必要なのかを、業者に説明してもらいましょう。

工事を伴う時は指定工事店へ

排水設備の新設・増設・改築の工事は、市が指定する排水設備指定工事店でなければできません(横浜市の例)。工事を伴わない管のつまり除去や清掃だけなら、指定工事店でなくても行えます。

横浜市は、複数の業者から見積もりを取り、工事内容・費用・工期を事前に確かめるよう呼びかけています。見積もりの内訳の見方は排水桝の工事費用の記事で紹介しています。

業者に伝えておくこと

業者に相談する時は、見た様子をそのまま伝えるのがいちばんです。例えばこんなふうに伝えると、話が早く進みます。

「庭の木の近くの桝に根が入っていて、切っても水が引きません。下流の桝は空で、公共ますにも水はたまっていません」

根を切った時の写真や、根が伸びてきた方向のメモがあれば、一緒に見せましょう。

排水桝ドットコム

自分で直せない排水桝のつまりは、業者の見積もりで比べませんか

ふたを開けても原因が見えない、何度も詰まる、木の根が奥まで入っている。そんな時は無理をせず、つまり修理や排水管の工事を頼める業者に相談するのが近道です。頼む前に確かめることと、見積もりを同じ物差しで比べる手順をまとめました。

業者の選び方排水桝の修理業者の選び方を見る

当サイト内の解説ページに移動します。公共ますから先の詰まりは市町村の担当です。作業の内容・料金・保証は各業者に直接ご確認ください。

業者の探し方や頼む時に伝えることは業者に頼む方法と選び方をどうぞ。

木の根を入らせないための予防

植える場所と、年1回の点検

仙台市は、木を植える時は桝や管からなるべく距離をとり、定期的に点検するよう呼びかけています。根は入り始めのうちに見つければ、自分で切って済むことが多いです。

一度根を取り除いても、木がそのままなら、また伸びてくることがあります。予防の基本は「離して植える」「年1回見る」の2つです。

予防のチェック
  • 新しく木を植える前に、桝と管の場所を確かめる
  • 桝や管からなるべく離れた場所に植える
  • 年に1回は、木の近くの桝のふたを開けて中を見る
  • 桝のまわりに物を置かず、すぐ開けられるようにしておく
  • 根を見つけたら、入り始めのうちに切っておく

賃貸や集合住宅に住んでいる場合

『借りている家の庭木だから、勝手に触っていいのか分からない』という方もいますよね。

宅地内の桝や管は建物の持ち主の管理なので、まずは大家さんや管理会社に相談しましょう。根を見つけた桝の場所と写真を伝えると、対応を決めてもらいやすくなります。

管がどこを通っているか分からない時

『桝の場所は分かるけど、管がどこを通っているか分からない』という方もいますよね。

排水桝は、管の起点・合流点・曲がる所などに置かれています。桝と桝の間を、管がおおむねつないでいると考えると、植えてはいけない範囲の見当がつきます。

家の図面や配置図があれば、管の通り道が書かれていることもあります。外構や植栽の工事をする時は、施工する会社に桝と管の場所を伝えておきましょう。

桝の種類で入りやすさは変わる?

桝や管の種類によって、つなぎ目の作りや傷み方が違います。塩ビの桝とコンクリートの桝の違いは塩ビの排水桝の記事で紹介しています。

よくある相談:排水桝の木の根

よくある相談から

木の根については、ひびから根が入った桝を交換したいという相談がよく見られます。市の調査で根を指摘された、配管に根が詰まっていた、という声もあります。

桝のひびから根が入っていた。交換した方がいい?

排水桝にひびが入り、そこから木の根が入り込んでいたので、交換を考えているという相談です。

ひびがあるままだと、根を切ってもまた同じ所から入ってくることがあります。桝の交換は排水設備の改築にあたる工事なので、市の指定工事店に相談しましょう。

相談する時は、桝のひびと根の写真を撮っておくと話が早いですよ。

市の調査で、管の中いっぱいに根があると言われた

以前、市の排水管の調査で、管の中に木の根がいっぱいに入っていると言われたという相談です。

まずは、その管が宅地の中のものか、公共ますから先のものかを確かめましょう。宅地内なら持ち主の管理、公共ますから先なら市町村の管理です。

宅地内の管なら、今の流れの様子を見て、業者に管の中を見てもらうのが安心です。市から言われた内容をメモして伝えると、話が早く進みます。

地面の配管に根がびっしり詰まっていた

庭の地面を通っている塩ビの配管に、木の根がびっしり詰まっていたという相談です。

ここまで根が回っていると、桝の中から切るだけでは取りきれません。根の除去か、管の入れ替えを業者に相談するのが現実的です。

排水桝の中に入った木の根を、自分で切れる範囲と業者に任せる範囲に分けて示した図解

よくある質問

排水桝の木の根は自分で取れますか?

桝の中に見えている根なら、はさみで切り取れます(神戸市の案内)。管の奥まで根が回っている時は、業者に相談しましょう。

排水桝に木の根が入ったら、木を切らないといけませんか?

根を取り除けば、すぐに木を切る必要があるとは限りません。ただ、木がそのままだとまた根が伸びてくることがあるので、定期的に桝を見ておきましょう。

木の根の除去の費用は誰が払いますか?

宅地内の桝や管なら持ち主の負担です。仙台市の案内でも、木の根の除去は個人負担になる場合があるとされています。

根が入っているかどうか、ふたを開けずに分かりますか?

流れが悪くなるなどのサインはありますが、根そのものはふたを開けないと分かりません。木の近くの桝は、年1回ふたを開けて見ておきましょう。

除草剤や薬品を桝に流して根を枯らしてもいいですか?

桝に薬品を流すのはやめておきましょう。見えている根ははさみで切り、奥の根は業者に相談するのが安心です。

まとめ

この記事の要点
  • 樹木の根は、桝や管のすき間から入り込んで詰まりの原因になる
  • 桝の中に見えている根は、はさみで切り取れる
  • 切っても流れない、何度も根が出る時は、管の奥のサイン
  • 業者の作業は、高圧洗浄・根の切断・桝や管の入れ替えに分かれる
  • 木は桝や管から離して植え、年1回ふたを開けて見る
排水桝ドットコム

排水桝ドットコム 編集部

排水桝とは何か、家のどこにあるか、汚水桝・雨水桝・トラップ桝などの種類、つまりや木の根の対処と掃除の方法、工事や業者の頼み方までを、家の持ち主の目線で整理している情報サイトです。 公式サイト

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次